メルマガ コラム集~狩野嘉宏編

2016/06/28

篠笛協会よりのメルマガ。月1回で配信いたしております。

篠笛奏者のちょっとコアなお話、篠笛協会の会員様限定で過去のメルマガコラムを集めてみよう企画は当協会会報2号でも行っているのですが、メルマガ配信はそれ以後も続けておりますので、「会員さま限定」で「メルマガ コラム集」ページを作成致しました。

お得な情報、耳寄りなお話し、意外な情報などございます。どうぞご一読下さいませ。

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2016年2月メルマガ06号より

私が学生時代から憧れ続けていた偉大なフルーティスト、オーレル・ニコレが1月に亡くなりまし た。
90歳とのことですから天寿を全うしたと言っても良いのでしょう。
いつかはこういう日が来るということはわかっていましたが、ショックでした。
残念です。
高校生のとき、東京文化会館で初めてニコレの演奏を聴き、本当の意味でのフルートに、音楽に目 覚めたわけです。
その後も何度もコンサートに足を運び、サインをしてもらったり握手もしてもらったり・・・
ニコレは、フルーティストという枠には収まりきれない巨人でした。
その音楽は深く、幅広く、大きく、高く・・・
その音楽を奏でる音は、美しいとか綺麗とか言う言葉では表現できない極めて充実した響きでし た。
いつ聴いても魂を揺さぶられるものでした。
私がフルートから篠笛にとフィールドが変わっても、大きな目標として常にニコレがいました。
ニコレだったらどんな音楽をつくるだろう、と考えるだけでとても勉強になります。
皆さんには、大きな目標になる笛吹きはいますか?

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2016年2月メルマガ06号より耳よりなお話

1ヶ月のご無沙汰です。
巷ではインフルエンザが猛威を振るっているようですが、皆さまのお住まいのところはいかがです か?
例年ですとそろそろ落ち着くような時期ですが、今年はまだ続くようなことをニュースが伝えてい ました。
どうぞお気をつけ下さい。
さて、前回は笛の音についてのお話をしました。
良い音を出すということは笛吹きにとっては最大の関心事かと思います。
それと共に悩みの種として、指の問題があるのではないでしょうか。
「指が回らなくて(動かなくて)曲が吹けない」というのは悲しいですね。
原因はいくつか考えられるのですが、そのなかの一つは楽譜をよく読んでいないために吹けないと いうことがあります。
例えば、
「四、五、六、七、1、2、3、4、5、6、7、8」
というスケールが曲の中にあったとしましょう。
ここを吹くときに、漠然と眺めて吹いていませんか?
頭の中で、
「しい、ご、ろく、なな、いち、にい、さん、し、ご、ろく、なな、はち」
あるいは、
「ファ、ソ、ラ、シ、ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド」
と意識して読んでいますか?
頭の中で読んでいる「しい、ご、ろく~」あるいは「ファ、ソ、ラ~」に指を乗せるつもりで吹く んですね。
けっして頭の中で読んでいるのを指が追い越してはいけませんよ。
速くなくて良いんです。
正確に、確実に、ですね。
もう一つは、純粋に運動機能の問題。
世の中には、本当に器用でどんな難しいパッセージでも涼しい顔で吹けてしまう人がいるんです ね。
私の学生時代にもいました。
不器用の代表のような私から見ると本当に羨ましい限りです。
でもそんなに羨ましがっていてもはじまりません。
頭を使った練習で対抗するわけです。
一つの例として、グループに分けてみます。
「四、五、六、七」 「1、2、3、4」 「5、6、7、8」
このように4つずつのグループにしてみたり、
「四、五、六」 「七、1、2、3」 「4、5、6、7、8」
と不規則にしてみたり・・・
色々な組み合わせを考えて試してみると、やりやすい方法が見つかるかもしれません。
やりやすい方法ばかりでなく、この音とこの音(この指とこの指)との連結が悪いから滑らかに動 かないんだ、という発見があると思います。
そういうところを抜き出して特訓するわけです。
これはもう、私のような年齢になりますと練習というよりリハビリですね。
それから、指使いの問題。
この中で「七-1」のつながりは誰でも難しいですね。
指の総入れ替えになりますから。
この「七-1ー七ー1」を取り出して特訓するのはもちろんなのですが、少し考えて、
例えば右手の小指の代わりに薬指を使うと大分楽になる感じがします。
すなわち、七の音のとき右手は小指じゃなくて薬指で塞ぐわけです。
そうすると、次の1のとき小指を動かさなくていいから大分楽でしょ。
もっと発展して、その前の「四、五、六」も小指の代わりに薬指にしてみます。
小指でも薬指でも音の変化(響きや音程)はほとんどないですね。
それでしたら「四、五、六、七」とすべて右手は薬指で押さえた方が笛も安定するし、気分的にも 安心でしょ?
というように、やりやすい方法を考えるわけですね。
笛で遊んでいないとなかなかわからないかもしれませんね。
皆さんも色々試してくださいね。
笛であそびましょう。

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2016年1月メルマガ05号より耳よりなお話

あけましておめでとうございます。
お正月はいかがお過ごしでしたか。
私の住んでいる北関東は、暖かく穏やかなお正月でした。
一年を通して穏やかな年だと良いですね。
いや、天気だけじゃなくて世の中がですね。
新しい年にあたって、皆さんはどんな目標を掲げましたか?
篠笛協会にご入会くださっている皆さんですから、きっと篠笛が上 手になるような目標だったのではないでしょうか。
さて、前号で篠笛が上手くなるコツを一つお話ししました。
試された方、いかがですか?
必ず音が変わってきていると思います。
話は変わりますが、今ガソリンが安いですね。
狩野の住んでいる宇都宮ではレギュラーガソリンがリッター104 円です。
ちなみにハイオクガソリンは115円。
一時からですとリッターあたり50円近く安いですね。
私の車は、ハイオクガソリン仕様でリッター5キロも走らないエコ とは縁遠い車なので、ガソリンがこんなに安いととても嬉しいわけです。
最近の車は省エネ性能が高く、ガソリンリッターあたり30キロ以 上走る車も普通にありますね。
私のイメージではガソリンをたくさん食う大排気量の車は、笛に例 えると息がたくさん入っていくらでも大きな音の出せる可能性のある笛。
省エネ性能の高いハイブリット車などは、少ない息の量で必要にし て充分の音を効率よく響かせてくれる笛、とでも言いましょうか。
演奏する側にもたくさんの息を使ってビュンビュン吹く、いわゆる 「鳴らす」タイプの人。
少ない息でもけっして小さな音ではなく効率よく音の出せる、いわ ゆる「響かせる」タイプの人がいるように思います。
さあ、あなたはどちらでしょう?
どちらが良い、どちらが悪いというわけではないですが、お稽古の とき私はあえて「鳴らすのではなく響かせるんだよ」と言います。
響きが上手く作れた延長線上に本当の「鳴る」はあると思うので す。
響きのない強音はうるさいだけです。
響きのない弱音は聴こえません。
皆さんももっと「響き」を意識してみませんか。
私の尊敬する元NHK交響楽団首席フルート奏者、小出信也先生の お言葉、
*強く吹きすぎるな
*小さな穴で吹くように
*唇の先端の力を抜け
稽古場の壁に貼っています。
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2015年12月メルマガ04号より耳よりなお話

皆さんいかがお過ごしですか。2015年も残すところあとわずかとなりました。今このメルマガを書いている時点で12月とは思えない暖かな日が続いているのですが、皆さ んのお住まいのところはいかがですか?

でも、冬ですからね、これから寒くなるでしょう。どうぞ風邪などひかないようお気をつけて、良いお年をおむかえください。

さて、皆さんは篠笛大好きですよね。

大好きといっても様々ですが。

笛そのもの=楽器が好きな人、

笛の音が好きな人、

笛の曲が好きな人、

笛を吹く人が好きな人

・・・

でも笛、好きですよね。

そして笛、上手くなりたいですよね、

良い音出したいですよね、

気持ちよく吹きたいですよね・・・

 

そんな皆様のお力になりたいというのが「篠笛協会」です。

上手くなるコツ、一つだけお教えします。

それほど難しいことではありません。

でも、集中力と、注意力と、根気と・・・必要かな。

皆さん、あこがれの演奏家がいるでしょう?

例えばTさんとしておきましょう か。

Tさんの音が大好き、歌い方が大好き、私もあのように吹きたいわ・・・

この気持ち、よ~くわかります。

そうしたら、そのTさんのCDをある程度大きな音で聴きながら一緒に吹きましょう。自分が吹いているようなイメージでね。別に同じ曲でなくてもいいんですよ。

Tさんの音と自分の音が違いすぎるから嫌になっちゃうって?

でも、がまんして吹きましょう。

Tさんの音を集中して聴くんですよ。Tさんの音と同化するイメージで吹きましょう。

これを日課のように続けましょう。

いつのまにか、自分の音がTさんの 音に、歌い方に近づいてくると思いますよ。

時間かかりますけどね。お試しあれ

 

―篠笛のお手入れ方法について一言アドバイス―

乾燥の季節ですね。篠笛にとっては受難の時です。皆さん、割れの対策はなさっていますか?

ちなみに私(狩野)は冬になる前にオリーブオイルを塗ります。

それも、高級な小豆島の美容オリーブオイル。いつも自分の思いを伝えてくれる大切な笛のために、ちょっと贅沢を・・・。

手のひらに少量をつけて、一本一本全体に塗ってあげて、しばらくおいておいて、軽く拭き 取ってあげます。これをしておくと安心ですね。オリーブオイルばかりでなく椿油とかくるみ油とか塗っている方もお見かけします。植物性のオイルがいいのかな?

皆さんもお試しくださいね。

 

(文:狩野嘉宏)