No.004 徹底解説!!篠笛コンテスト課題曲~狩野嘉宏編

2017/03/02

笛響(Fue)004号で特集されました、徹底解説!!「篠笛コンテスト課題曲」。会報では、作曲者と異なったコメントが掲載されておりました。この場をお借りし、お詫び申し上げます。篠笛協会会員さま限定で更に詳しい解説をお届け致します。

このフレーズを吹いているとき、審査員の先生は、実は何を見ているんだろうか??作曲者は、どのような意図でこの曲を作ったのだろうか??などなど・・・是非ご一読くださいませ。

 

「さくら」~作曲者より一言アドバイス

 

曲を作るとき、五線譜で浮かんでくる瞬間と数字譜(縦譜)で浮かんでくる瞬間があります。

この曲は数字譜で浮かんできました。

今回、コンテストの課題曲にするにあたって五線譜に書き直しました。

わかりやすくするために、イントロの部分は拍が意識できるような書きかたにしました。

もちろん楽譜を正確に読み、演奏するということは基本中の基本です。

しかしあまりにも譜面通りに忠実に吹いてしまうと、かえって不自然に感じられてしまうかもしれません。

そのため、コンテストでは数字譜も合わせて公開しました。

ダイナミック、アコーギク等を五線譜から読み取り、数字譜からはファジーなところを感じていただけると良いと思います。

日本人なら誰もが知っている「さくら」ですので、バリエーションを含めた「さくら」の旋律を、叙情性を充分に感じさせる吹き方ができれば、素敵な「さくら」になるのではないでしょうか

狩野嘉宏さんが実際に演奏している「さくら」は以下のURLでご覧になれます。是非お聞きくださいませ。https://www.youtube.com/watch?v=Ly13rwCyAZ8

狩野嘉宏(Yoshihiro Karino)
国立音楽大学でフルートを学ぶ。30歳代半ばで篠笛と出会う。日本人の血が騒ぐような体験を通し、篠笛への思いを募らせていく。横笛奏者能管を鯉沼廣行氏に師事し、数年後篠笛での演奏活動を始め、各方面から高い評価を得ている。
現在、演奏活動と共に横笛の指導にあたる。
宇都宮大学教育学部非常勤講師。読売日本テレビ文化センター講師。
2012年9月 ジャズピアニストの福田重男氏とのコラボアルバム(CD)「横笛とピアノが抒情歌をJazzのテイストでうたう」をリリース。