No,001 付録楽譜の音源

2015/12/19

■サリーガーデン

 逆符点といわれるリズムが特徴的です。
符点のリズムといえば「ターンカ」とやや跳ねるようなリズムですが、逆符点では「タターン」と最初が短くなります。
この曲の場合は、あまり強い印象でこのリズムを刻むのではなく、波がたゆたっているような、その優しい光の反射を眺めているようなゆったりした気持ちで、柔らかく奏してください。
全体的にこのリズムパターンが見られることに注目しましょう。

■ダニーボーイ

 8小節ではじめのワンフレーズ、いわゆるAメロディです。
そして続く8小節の後半から残りの8小節が、Bメロディになります。
Bメロディが盛り上がる部分で、よくいうところのサビにあたります。
そこにf(フォルテ)と記載してありますが、「強く」と捉えないで、音量ではなく、ニュアンスとしてこういった表現記号を考えるようにしましょう。
サビはたいてい盛り上がり、音量も上がります。
しかしながら、f=音量が上がる、音デカい、では音楽表現とはいえません。
音がデカかったら何なの?という話です。
強いというニュアンスはどういうものなのか、例えば「力強い」「躍動的」「暖かな」「包み込むように」とかいろいろ挙げられますが、この曲の場合だと、「感情豊かに」とか「懐かしい気持ちでいっぱいになって」とかがいいかもしれない、とわたしは考えています。
fを例にしましたが、mpやpといった音量を示しているような記号を、単純に音量と捉えず、ニュアンスとして考えてみてください。
そうしてどのように奏したいかを掘り下げていくことで、より表現力の豊かな演奏になることでしょう。

■グリーンスリーブス

 わりとテンポの速い曲です。3拍子で書きましたが、1,2,3とひとつづつ数えるのでなく、1小節を1カウント、2小節で2拍子の単位で感じ取った方が、流れが出るでしょう。
フレーズの小さなかたまりを感じ取って、この曲だと、8小節目までで1フレーズとなっていますが、1フレーズのなかで音楽の流れが止まらないように意識してください。
ブレスは必要ならば記載されていないところで継いでもかまいませんが、ブレスによって音楽の流れが滞ることのないように注意が必要です。
美しいメロディを楽しんでください。